2年前に娘を出産したとき、私は産前・産後とも実家に帰りませんでした。
実家から母に来てもらったのも、産後に自宅に戻った日から3日だけです。
うちの実家は、車で数時間のところにあり、近くはないが特別遠くもなく、父母ともに健在です。
このパターンですと、里帰りか、母親に一定期間手伝いに来てもらうことも多いかと思います。
ですが私の場合、妊娠したときから漠然と、産前・産後は夫婦だけで乗り切ろうと思っていました。
実際にそうしてみて、特に問題なかったなと思います。
友人からは、
・夫婦だけで乗り切るのは大変だよ
・実家のご両親も、戻ってきてほしいと思ってるんじゃない?
などの意見をもらっていました。
妊娠したばかりのときは、産後の大変さを全然知らなかったのもあり、サポートが必要なものだと思っていなかったため、どちらかというとこういう、里帰りを前提とした周りの空気に驚いたものでした。
友人の言うことは正しい。
ですが、妊婦さんの数だけ、置かれた環境の違いがあります。
帰りたくても頼れる実家がないとか。母親や姉妹など頼れる人が居ないとか。
私の場合は実家もあるし母も居ましたが、実家で長期滞在して身の回りのことをお願いするということが現実的に思えませんでした。
実家に住んでいた期間と、実家を出てからの期間が同じぐらいになり、もう自分の家というより、たまにお邪魔する親しい親戚の家のように感じていました。
レジャーで数日滞在するのはいいけれど、生活するところとなると、違う。。
三食昼寝付きで、心健やかにその日を迎えられるほど、リラックスできる気がしなかったのです。
こう書くと、実家との折り合いが悪いようですが、そうでもないと思います。昔から両親にはかわいがってもらい、妊娠したときも手放しで喜んでくれました。
でも、里帰り出産は嫌だ(笑)
あまり詳しくは書きませんが、いろいろ考えるところがあったのです。
この感覚は、親しい友人たちでも、あまり同意を得られるものではありませんでした。
夫婦で過ごしたいというのはワガママなのかなと悩み、一度は友人の言葉(「ご両親も、帰ってきてほしいと思ってるのでは?」)を受け止めて、里帰りする方向に舵を切りかけていました。
しかし最終的にはやめました。
生まれてくる子供のことを第一に考えるなら、自分がリラックスできる環境で産むことが大事。
そのためには両親がどう思うかより、自分がどうしたいかを優先する。
物理的には手伝いがなくとも大丈夫なはずなので、そのためにちゃんと備えた上で、後は思うように過ごす。人手が足りない分はお金で解決する。
最後はそう思って決めました。
(ちなみに、義実家も遠方にあり、また義父母とも体調が良くないため、お世話をお願いできる状況にありませんでした)
今振り返っても、この判断は正解でした。
夫が私の意志を尊重してくれて、最大限の協力をしてくれたことで、産前最後の夫婦だけの時間をゆっくり過ごせました。
また産後も、夫が育休を取ってくれたため、夫婦で育休中の2週間は、夜の授乳を交代で行いました。夜に眠れたことで、思いのほか負担なく過ごせました。
このときに一緒に乗り切ったことは、大変だったけどいい思い出として、お互いの心に残っています。
世の中に、里帰り「できない」ならまだしも、できるけどどうするか迷っている妊婦さんは居ないかもしれませんが…もしおられるなら。
場合によっては、選択的に里帰りしないやり方も、アリではないでしょうか。
実家には実家の生活がありますし、頼って当たり前というのもどうなのかなと私は思っています。
パパに子供のことをやってもらういい機会かもしれません。
このとき、どんな準備をして、どう過ごしたかは、「里帰りしない人の産後準備」として、何度かに分けて書きたいと思います。