先にお断りしておきます。
私は、自転車通勤をしようと色々な自転車を検討し、最終的にBROMPTONを購入しましたが、購入から4か月で売却しました。
これからBROMPTONをお勧めする記事を書こうとしている本人が、すでに手放しているというのは誠に説得力に欠けますが、手放したのは、持病の腰痛が悪化して自転車通勤が不可能になったからであり、BROMPTON自体には問題ありません。
(腰痛の原因はBROMPTONにあったことは間違いないので、問題無しと言うのは乱暴ですが、おそらくこれは特殊な例のはず)
BROMPTONは、決して安くない金額の自転車ですが(本体だけで税込20万円超)、乗ってみて、それだけの価値はあると思いました。
元BROMPTONオーナーとして、覚えているうちに、感じたことを記事にします。
自転車通勤になぜBROMPTONを選んだか
日頃の運動不足をなんとかしようと、自転車通勤を始める決意をしたのが、2018年の2月でした。 (以前にも自転車通勤をしていたことがありましたが、引っ越しと妊娠出産で中断)
うちは、夫婦で自転車を趣味にしています。当時クロスバイクもロードバイクも数台ありましたので、別にBROMPTONを買わなくても良さそうなものですが、わざわざBROMPTONを買ったのは、「折りたたみ性能」に期待したからでした。
そして、当然といえば当然ですが、BROMPTONの折りたたみやすさは一級品、狙い通り大変使える自転車でした。
ちなみになぜ折りたたみ機能が必要かというと、自転車通勤とはいえ、帰りは電車で帰る必要があったからです。
私は会社帰りに、娘を保育園に迎えにいかなければなりません(朝の送りは夫の役目)。
その際、子ども乗せ自転車でお迎えにいく必要があります。(歩くと40分以上かかるため)
これが、気軽に自転車通勤を再開できない理由でした。
なんとか、子どものお迎えと自転車通勤を両立できないかと考えた末、「帰路は輪行し、自宅最寄駅の駐輪場で、通勤用の自転車から子ども乗せ自転車に乗り換える」方法を考えました。
(駐輪場に停めておいた通勤用自転車は、夫が帰宅時に乗って帰る運用)
この方法を、限られた時間内で実現するには、
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片道1時間程度の通勤に耐える、ある程度の走行性
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復路はスムーズに輪行できること(輪行のためにバラす手間を最小限にできることと、無理なく輪行できる重量及び大きさであること)
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自宅最寄駅駐輪場での自転車展開がスムーズにできること(限られた駐輪場スペースで、少ない時間で組み立て可能なこと)
…まるでBROMPTONを買うことが前提にあって、こじつけに作ったような条件(笑)
こんなワガママに応えられる自転車が、BROMPTON以外にあるでしょうか??
これはもう買うしかないでしょう!←バカ
(所持していたロードやクロスでも、輪行は可能ですが、バラしたり組み立てたりに時間がかかり、スペースも必要で、かつ輪行状態にしたときの大きさも大きくなります。毎日のことなので、現実的ではないと判断。)
余談ですが。
自分で書いていて思いましたが、そうまでしてお金と手間をかけて、一時間の自転車通勤がしたいか?と思いますよね…
ええ、そうまでしても、一時間運動したかったのです!
2歳(当時)の子育てママは、そうでもしないと運動の機会などないのです…
BROMPTONで通勤してみた感想 良かったところ
実際に通勤に使用してみた感想は、一言で言うと「大満足」でした。
すでに書いた通り、私の通勤プランでは、輪行のしやすさが最大のポイントになります。
BROMPTONは、折りたたむ時も戻すときも、さほど広いスペースがなくても可能ですし、慣れてくると20秒ぐらいで操作できます。この手軽さは本当に画期的でした。
また、折りたたんで輪行バッグに入れた状態での大きさも、通勤電車に乗せるのに、迷惑になるほど大きくありません。(満員電車ではちょっと厳しいです。2018年当時、時短勤務をしていたので、帰りはさほど混んでいないのが幸いしました。)
おそらく、「輪行」を知らない方が見れば、自転車だとは思わないと思います。
加えて、16インチのタイヤサイズからは想像できないほど、スイスイとよく進み、走行性も十分でした。もちろん、自宅にあるスポーツバイクと比較してしまうと落差を感じますが、15キロに満たない通勤ルートを走るには十分でした。
BROMPTONで通勤してみた感想 イマイチだったところ
全体的には満足しましたし、イマイチといっても想定の域を大幅に超えるものではなかったのですが、一応マイナスポイントも書きます。
まず、持ち運ぶには、やはり重いです。
本体は11キロぐらいですが、通勤中なので手荷物も他にありますし、輪行袋に入れますので袋の重さも加わります。
それら全てを持って、移動するには、女の力だとギリギリ…アウトの重量だったかもしれません。
これは、買う前から覚悟していたことでしたし、持ち運び距離もさほどないため、セーフだと懸命に思い込んで使っていましたが、正直そのために腰を痛めて、結局BROMPTONを手放すことになった可能性は否めません。
重さ対策がないか、ネットで調べていると、リアキャリアがついているモデルの場合、キャリアについた車輪を使ってコロコロと転がして運ぶ方法がありました。
これは良さそうだと、お店(Brompton Junction Kobe)で相談してみましたが、実際はその方法はあまり現実的でないとのこと。
というのも、日本では電車内に自転車を持ち込む際、輪行専用の袋に入れて、車体が一切、外に出ない状態にしないといけません。車体の一部でも出ているとNG。
よって、キャリアを使ってコロコロするにも、それだと持込み規則に反した状態(コロコロ部分だけでも露出が必要)であるため、駅構内に入るまでしかコロコロできない。
となると、コロコロを活用できる範囲はかなり狭くなり、実質は使えないと。
(※あくまで電車通勤の際に活用する場合です)
他の対策としては、輪行バッグに車輪がついているものがありますので(ころが~る)、それに入れたまま転がして運べば、鉄道会社の規定をクリアした上で、重さを軽減できます。
ですが、ころが~るは、輪行バッグそれ自体が重たく(なんと1.9キロ!)コロコロできない場所(階段など)では、まさに地獄の重さに。
また輪行していないときも、常に2キロの輪行バッグを携帯するというのは、ちょっと抵抗がありました。。
BROMPTONが、折りたたみ自転車であること、また大変丈夫な作りの自転車であることを考えると、にもかかわらず、限界まで軽量化されており、そこがまたこの自転車の素晴らしいところです。
ですが、絶対的な重量でいうと、軽々持ち運べるほど軽いものではありません。
うちの夫も、かなり重いと言っていました。
女性で検討されている方は特に、実際に持ってみて最終判断されることをお勧めします。
(車体重量、輪行バッグ仕様などは2018年当時のものです)
あとこれは、基本的に平地を走る通勤利用としては、さほど重大なことではないですが、坂道はあまり得意ではありません(最大の6速タイプであっても)。
少ないもので2速のモデルもありますが、店員さんいわく、それだと坂道走行はあきらめてくださいとのことでした。
また、6速タイプの場合、内装3速と外装2速を組み合わせて使うのですが、内装変速(走行中に切り替えられない)を触ろうとすると、止まった状態で切り替えなければならないのが不便でした。
一般的なスポーツバイクに慣れていると、走りながら状況に合わせて切り替えるクセがついているので、どうしてもその感覚を忘れられないからだと思います。
字数だとマイナスポイントのほうが多くなってしまいましたが、基本的にはとても満足でしたので誤解のなきようお願いします。
走行性・携帯性・デザイン性を兼ね備えたBROMPTONは、さすが折りたたみ自転車の王様と感心する完成度の自転車でした。
BROMPTONについて、他に感じたことなど記事にしておりますので、よろしければそちらもご覧ください。