ひじきまめ通信

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万一未成年の我が子が、事故の加害者になった時への備え

子育て中のパパママたちにとって、子どもの病気やケガは、何より心配でつらいことです。

万一子どもが災難にあった場合を考えて、備えをしている親御さんは多いと思います。

 

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ですが、未成年のわが子が、災難を「起こす」側になることを想定し、備えている方はそれほど多くないかもしれません。

 

私は以前、子どもと自転車に乗っているときに、無謀運転の自転車に突っ込まれるという事故に遭いました。

幸い子どもにケガはありませんでしたが、事故後すぐは、救急車も警察も呼んで、ちょっとした騒ぎになりました。

その際の加害者が未成年でした。

 

車の事故だと、未成年が起こすケースはそう多くないですが、自転車事故となると、自転車に乗れる年齢以降、いくつの子にも加害者になる可能性があります。

現実に、11歳の男児が起こした事故で、母親に1億円近い賠償命令が出たケースもあり、子持ちの親にとって子どもの引き起こす事故のリスクは、他人事ではありません。

 

私が経験した事故も参考にしながら、親として事前に備えるべきことと、事故に直面した際に取るべき行動について書きたいと思います。

 

※ここでは、自転車同士の事故(加害者側に一方的に非があるケース)について書きます。

自転車事故以外でも、大きな流れは似たようなものだと思います。

 

子どもが起こす事故に備えるには、個人賠償責任保険に加入しましょう

 

子どもを対象とした保険というと、最初に候補に挙がるのは学資保険ではないでしょうか。

私も妊娠中、保険の見直しをした際に、学資保険に加入し、それで万全の備えをした気になっていました。(ケガや病気への備えについては、健康保険や、子どもの医療費補助制度などを使えば必要ないと思っているため検討外)

 

ですが今回、自分がよそのお子さんにより被害を蒙ってみて、はじめて、個人賠償責任保険の重要性がわかりました。

 

これはどんな保険かというと、他人に怪我をさせてしまったときや、物を壊してしまったときなど、第三者に損害を与えたときに負う法律上の賠償責任をカバーしてくれるものです。(日常生活で偶然の事故により起こった損害の補償)

 

・友達の家で遊んでいて、そこの家財道具を壊してしまった
・公園でボール遊びをしていて、誤って通行人に当ててしまい、けがをさせてしまった

 

など、普段の生活でありそうなトラブルについて補償してくれます。

私が経験した自転車事故のケースも、この補償範囲にあてはまります。

 

この保険は、単体では加入できず、何かしらの保険に特約として付ける形で加入します。
自動車保険、火災保険、その他色んな保険や、クレジットカードの付帯サービスとしてもつけることができるようです。

 

私も事故に遭ってすぐに、自らの備えが不安になり、この保険に入っているかどうか確認したところ、自宅の火災保険に特約として付帯されていました。(加入時には、付帯されていることを意識すらしていませんでした)

この記事を読んでいただいている方で、この保険を検討される方はまず、すでに加入済みのなんらかの保険に付帯されていないか、一度確認されることをお勧めします。

 

ちなみにこの保険は、被保険者(補償の対象となる人)の範囲が広いのが特徴で、私が入っている保険でも、名義は私の名前ですが、子どもも夫もその範囲に入り、他にも同居する親族がいればすべて対象、別居している場合でも未婚の子は対象になるようです。

私が経験した事故でも、加害者の父親が加入する自動車保険に付帯されていた特約で補償がされたようです。


自転車同士の事故でしたので、自転車保険に入っていなければいけないようにも思えますが、そうでなくとも個人賠償責任保険でしっかり補償されます。

 

もし今回、相手が自転車保険にも、個人賠償責任保険にも入っていなかった場合、個人間の話し合いで賠償額を決める必要があります。

三者(保険会社など)の介入しない示談交渉は、双方にとってかなりのストレスです。(被害者=私は、個人で保険会社を相手することになり、どっちにしてもストレスでしたが、加害者のほうは、その点ではかなり楽だったと思います)

なお、加入している保険に、必ず示談交渉をしてくれるサービスがついているわけではないようです。もし加入中のものについていないようなら、ついているものに変更してでも、このサービスを使えるようにしておくことをお勧めします。

くどいようですが、個人で示談交渉をするのは、本当に大変です。

 

子どもが事故を起こしたことを知ってから、親がとるべき行動例

 

次に、仮に我が子が自転車事故の加害者になったとして。

その連絡を受けたとき、親としてどう動くべきでしょうか。

 

まず事故の連絡を受けたら、可能な限り早く、現場にかけつけましょう。それが無理でも、電話等で被害者へコンタクトが取れるよう、我が子には、事故の状況を聞くと同時に、被害者の連絡先を必ず聞いておくように伝えましょう。

被害者とコンタクトが取れたら、(相手にも同様に非があれば別ですが、明らかに自分の子の方が悪いようなら)まず何よりも、ひたすら謝罪をし、誠意を見せることです。

そして、改めて当日なり後日に、お詫びの訪問をさせてもらうべく、アポイントを取りましょう。

また、それと平行して、加入している任意保険会社への連絡もなるべく早く行います。

 

ちなみに被害者に会ってお詫びしましょうと書くのは意味があって、ここで不誠実な印象を持たれてしまうと、被害者に告訴される可能性があるからです。

 

自転車事故の場合、単に事故を起こしたというだけでは、特に処罰されることはありません(危険運転により相手を死亡させるなど、過度に悪質なケースを除いて)。

被害者への損害賠償責任は生じますが、履歴書に記載しないといけないような刑事罰が下されるわけではありません。

 

ただし、被害者は刑事告訴することで、加害者へ刑事罰を与えるべく働きかけることは可能なので、穏便に保険からの賠償だけで終わらせてもらうためには、誠意を見せることが大事です。
(まぁこういう理由がなくても、人として心から謝罪はすべきですが)

 

ただし、ここで注意ですが、誠意を見せたいあまり、被害者に対してあまりしつこく電話連絡するのはやめましょう。

特に救急搬送された場合、病院にいると電話には出にくいですし、色んな理由で、それどころではないことが多いです。

私のときですが、加害者母から何度も何度も電話があり、少々辟易しました。

スマホを見ている場合ではなかったので、何時間も経ってから着信の山に気づいたのですが、それに折り返すまでもなく、履歴画面を見ている途中でも、番号を変えてまた電話が来ました。

用件は、「今日お詫びに行きたい」というものでしたが、時間も遅かったのでその日は遠慮していただきました。

 

ケガの状態が気になる、ぜひ謝罪したい、そういう気持ちは、それが本心であっても、加害者側の勝手な希望です。

もちろん、何の連絡もせずに、任意保険会社に全部任せて終わらせるのは不誠実に過ぎますが、連絡するにしても相手の都合を尊重した行動をとらないと、謝罪も逆効果です。

 

話を戻します。

 

お詫び訪問を了承してもらえた場合に備え、手土産(菓子折りなど)を早めに用意しておくことをお勧めします。

相手が遠慮しない程度のものにしましょう。

事故の状況や程度にもよりますが、必要と思えば、「当座の出費に役立ててください」と、少し包んで一緒に渡すといいと思います(損害賠償は、加入している保険により被害者へされることになりますが、支払いまでは短くても数ヶ月かかるため)。お詫びの言葉と、自分の連絡先情報も忘れずに。

手土産やお金については、もちろんご自身の判断で、用意してもしなくてもいいです。

気持ちを表現するひとつの方法として書いているだけです。

相手が受け取ってくれないこともあるでしょうし、ケースバイケースで考えてください。

 

事故後に親として、被害者にできることはこれぐらいです。
賠償の具体的な交渉は、保険会社に任せることになりますので、後は示談交渉の完了を待つだけです。

 

ただし、賠償内容に被害者が合意する書面を取得できるまでは、終わりではありません。

担当した保険会社の対応によっては、被害者からのクレームを直接受けることもありますし、刑事告訴は、期限が切れるまで半年ほどありますので、最初は揉めていなくても、後々どうなるかはわかりません。

何があっても、親として真摯に対応できるよう心の準備をしておきましょう。

 

「うちの子に限って」は親の妄想

 

私が事故に遭った際、加害者の娘さんは未成年ながら、事故直後も後日の謝罪の場でも、声を震わせつつ、自分の言葉でしっかり謝罪されました。

親御さんともども、しっかりしたご家族だという印象を受けましたし、ご家族全員が見た目も素朴な感じで、とても危険運転をする(させる)ようなタイプには見えませんでした。

 

しかし現実に、小雨の降るなか、道路の右側を逆走した後、傘で視界をふさいだ状態でこちらに突っこんでくるという、ワイルド過ぎる運転をした末に、一歳の子どもを危険にさらす事故を起こしました。

 

親として、子どもの教育には気を配っているつもりでも、まだ若い子たちにはとても無謀な部分が少なからずあります。

うちの子はちゃんとしていると思っていても、親に見えている部分はほんの一部分かもしれません。

今一度、交通ルール含め社会のルールを、親の責任のもと、日々教えながら育てましょう。

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小さいうちからコツコツと

 

オマケ)二十歳になる直前に注意

 

ここからは余談ですが、今回私が遭った事故の加害者が未成年であり、かつ、たまたま事故の翌週に成人する子でした。

そのおかげで、警察での手続きを、ものすごく急かされました。

何にどう関係するのかわかりませんでしたが、未成年でいる間に、警察で事故の手続きを完了しないと、その加害者の子に不利益になるそうで。

 

こちらも小さい子を抱えており、その子が高熱まで出していたため、できれば事故の届け出等手続きは、娘の体調が落ち着いてから行いたかったのですが、警察から何度も電話があり、翌日午前中までに必ず診断書を取得して警察に来るよう、執拗に催促されました。

 

加害者の誕生日が迫っていること自体は、加害者に罪はありませんが、それ以上にこちらには何の関係もありません。

ただでさえ巻き込まれた事故でてんやわんやのときに、さらに手続きの時間を大幅に制限され、心底迷惑でした。

 

これは特殊な例ではありますが、しかしどの子にも、成人するまであと少しのタイミングってありますよね。

特にこのタイミングでは、いつも以上に事故や犯罪に関わることのないよう、世の親御さんたち、しっかり言い聞かせてください。
被害者にしわ寄せが行きますので(TT)

 

危険運転をしない、させない!

 

ここで書いた内容は、自転車事故のなかでもかなり軽いものです。

しかし、自転車は人を死亡させることもできてしまう乗り物です。

 

この記事を書いている時点でも、スマホを見ながら自転車を運転して歩行者を死亡させた事故のニュースが、何件も世間を騒がせています。

 

普段私が道を走っていても、逆走や並走をしている人はいくらでもいますし(というか、それを気にしているらしき人のほうが少ない)、傘差し運転やスマホを見ながらの運転も本当によく見かけます。

夏の暑い時期は、晴れていても、日傘を差しながらフラフラしつつ走っている人までいて、これは全ていい大人がやっていますし、心底バカなんだなぁと思って見ています。

全員が、勝手に電柱にでも突っ込んで大ケガをして、少しはバカさ加減を自覚してくれればいいですが、大抵はこいつらが原因の事故で、真っ当な人が被害に遭います。

 

この記事を読んでいただいている真っ当な皆様は、どうかこれからも良識ある運転を継続いただき、お子さまやご家族さま含めて、不幸な事故を起こさないよう注意していかれますよう、心からお願いいたします。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

私が経験した事故の経緯など、いくつか記事にしていますので、よろしければそちらもご覧くださいませ。

 

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