ひじきまめ通信

出産、育児、その他もろもろ

経験談・保育園に預けられる子どもはかわいそうなのか?

小さいうちから親と離され、保育園に預けられる子どもはかわいそうなのか?

答えは、否です。かわいそうではありません。

どうして言い切れるのか?

それは私自身、遠い昔ですが、保育園児だったから。

そのころのことを思い出しながら書いていきます。

 

保育園の思い出

 

私は生後3ヵ月頃から保育園に預けられました。

母はその時期にフルタイムで仕事復帰しましたので、まだまだ赤ちゃんの私は、毎日10時間以上を保育園で過ごしました。

家庭の事情により、6歳になる就学前最後の年は、祖父母宅から幼稚園に行きましたが、5歳まではこの生活が続きました。

その時の思い出は、あまりありません(笑)

30年も40年も前のことなので、そういうもんだと思います。

 

ただ、断片的には結構覚えてるんですよ。

  • しょっちゅう風邪を引いていて、保育園で毎日のように、「ジュースだよ」と言いながら風邪薬(水薬)を飲んでいたこと
  • 母が急な残業になりお迎えが延長保育時間になった場合、真冬に暗い廊下で一人待たされたこと
  • 一度、口の中を切る大きなケガをして、血だらけで泣いていたこと
  • 意地悪な保育士がで一人居て、よくいじめられたこと

このあたりは今も鮮明に蘇ります。

人それぞれだと思いますが、どうも嫌なことのほうが記憶に残りやすいようです。

とくに、保育士にいじめられたことはいまも許せん!

 

ただ・・

 

上に書いてあること以外には、嫌なこと、つらいことは一つも記憶にありません。

つまりは、5年以上の保育園生活の大部分を、たくさんの友達に囲まれて、毎日楽しくいっぱい遊び、ぐっすりお昼寝して過ごしました。

 

今、自分や夫が0歳児から娘を保育園に入れていて、親として胸が痛むことがよくあります。

  • 朝、保育園に送って、別れ際に泣かれたとき
  • 体調が回復してすぐ、まだ鼻水が出ているのに保育園に置いていくとき
  • お迎えがいつもより少し遅れて、泣きながら待っている姿を見たとき

でも園児だったころの自分に置き換えると、上記のようなケースでつらかった思い出は、いまでは一つも残っていません。

理由は単純で、年齢が小さすぎて覚えていないからなのですが、これは重要なことです。

そう、どうせ子どもはすぐ忘れます。

親は、「保育園に預けるのは、不自然でかわいそうなこと」だとどこかで思っていて、勝手にかわいそうがりますが、子どもは割とたくましいですよ。泣いてるのはその瞬間だけです。

 

洗脳?

 

物心つく前から与えられた環境だと、子どもは当たり前のものとして受け入れます。

大人よりずっと柔軟に、疑問を持たずにその生活に慣れてくれます。

これが一種の洗脳なら、それでいいじゃないですか。

パパママたちも、ほんとは働かなくていいのに、子どもと居るのが嫌だから無理に働いているわけじゃないでしょう。

それぞれの事情もあり、家族のために必要だから働くのです。

そのために保育園に預けることは、不自然なことじゃなく、当たり前のこと。

パパママとは、昼間は離れて過ごすものなのだ。

これでいいのだ!

 

繰り返しますが、元保育園児の私が断言します。

今、お子さんが朝、またはお迎えのときにどれだけつらそうに泣いていても。

子どもはそんなこと、大きくなったら覚えていません、絶対に。

だから、そのとき限りの涙は気にしなくていいので、それよりも、帰宅後や土日、一緒に居られる時間に、十分に一緒に遊んであげることに気を配ってください。

もし保育園で何かトラブルがあったようなら、よく話を聞いてあげてください。

あとは、放っておけば、毎日存分に遊んで過ごしています。

 

冒頭にも書きましたが、私は生まれてから、「乳児専門の私立保育園→幼児も一緒の公立保育所→遠方の幼稚園」と、何度か転園しました。

なおかつ幼稚園の一年間は、父母と離れて、少し遠くの祖父母宅に住まわせてもらって通いました。

大人の都合で、あっちこっちとやられていましたが、体は少々弱くても、割と図太く乗り切りましたよ。

父母と離れて暮らした幼稚園時代のことはさすがに覚えていて、土日に父母と過ごしたあと、日曜夜に祖父母宅にひとり置いていかれるのが寂しくて、毎週しくしくと泣いていました。

でも、その場合も、泣いているのはその夜だけ。

次の日からは、幼稚園のお友達と、野山を駆け回って遊んでいました。

 

「子どもが小さいうちは、親が家でみてあげたほうがいい」という意見に根拠ってあるのでしょうか。

例えば、小さいときに親と離されていた子どものほうが、そうでない子に比べて非行に走る確率が高いことが、研究により判明したとか。

そんなのないですよね。

私は人間的に欠陥だらけだと自覚していますが、それでもまぁ普通に、小中高大学を経て、普通にサラリーマンができるぐらいには社会的レベルを維持しています。

そして良い夫とかわいい娘にも恵まれ、おかげさまで幸せに暮らしております。

親と過ごす時間は、同年代の子どもの中では少ないほうだったかもしれませんが、むしろ小さい頃から、親以外のたくさんの人たちとも過ごすことで、社会性を身に着けられたと自分では思っています。

 

働くパパママのあるべき姿は

 

この記事は、今の日本で、働きながら子どもを育てるパパママたちに向けて書いたものです。

  • パパの育児参加がなかなか難しい
  • 働くママをサポートする制度が発展途上である

こういう状況が変わるのを待てない、現役の親たちへの記事です。

だから、パパママの気の持ちようのみに焦点を当てています。

ですが本当は、仕事を続けながらも、子どもが2~3歳になるまでは休んで育児に専念できる世の中とか。

小さい子をもつパパは、ママと同様に、当たり前のように時短勤務ができる世の中とか。

そういう社会になってほしいですよね。

 

でも、すぐには無理です。

今の制度の中で、可能なことをやるしかない。

ならば、明日からは胸を痛めないで会社に行きましょう。

 

子どもは素直なので、「わーい、今日も楽しい保育園だ!パパ(ママ)、保育園で遊ぶ、〇〇ちゃんがうらやましーい!」とか言ってテンション上げて送り出すと、楽しいところだと思ってくれるらしいですよ。

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みなさんの笑顔が、子どもを笑顔にするのです。