娘を出産したとき、里帰りはしませんでした。
母親の手伝いも、退院後三日間だけお願いしました。
産前産後をサポートなしで夫婦で乗り切るためにした準備について、ここでは、産後入院中のことをメインに書きます。
産後入院中の過ごし方
助産院では、24時間ずっと、娘におっぱいをあげて(あんまり出ませんが)、オムツを替え、寝かしつける(そうそう寝ませんが)ことを繰り返して過ごしました。
4泊5日の滞在中、ずっと部屋に籠っていたので、食事だけが楽しみでした。この食事が本当に抜群に美味しい!!こんな美味しい食事がいただけただけでも 産後入院を選んで正解でした。こればかりは病院にはまねできないところでした。
他には、子供の沐浴指導(父親も参加)や、母乳マッサージ、時には全身マッサージをしてもらいました。
子宮の戻り具合など、簡単な診察も毎朝してもらいました。
助産師さんたちは医者ではないので医療行為はありませんが、私や娘の体調を、毎日観察してもらっていました。 (ただしこれには少し疑問も残りました。内容は後述します。)
産後入院中、病院での過ごし方と最も違ったのは、こちらが呼ばなければ誰も来ないことでした。
病院では、一定時間おきに熱を測り、問診があり、おなかの傷を診察し、一連の診察が落ち着いたと思ったら、部屋のお掃除・ゴミ回収があり、 またミルクの調乳練習や沐浴見学などのプチイベントもあり、さらに合間でお見舞い対応もしないといけません。もちろん、それらと並行して、昼夜問わず2~3時間ごとに授乳の呼び出しがあります。
いくら母子別室でも、ゆっくり寝る暇はありませんでした。
話は本筋からそれますが、産後すぐのお見舞いは、少し慎重に検討する余地がないでしょうか。
お見舞いと行っても、病気入院と違い、ママを見舞うというより、お祝いを言うため、赤ちゃんを見るためにいくという場合が多いですよね。
見舞われる側は、私の場合、お腹の傷が痛む中、すっぴんで髪は適当にひっつめて、寝間着で対応しないといけない。個人の意見ですが、私は(夫以外の)誰のお見舞いも要りませんでした(母の手伝いなら歓迎でしたが)。帰宅し、少し落ち着いた頃に、ゆっくりお会いしてお話したかった。
もともと私の両親は、遠方なのと祖父母の看病とで、すぐにはかけつけられなかったのですが、そうでなくとも、産後に自宅ですぐ会えるのだから、お見舞いは来なくていいとあらかじめ伝えており、実際来ませんでした。
ですが夫側は、両親やご兄弟など、お住まいも近いので来てくださいました。
お忙しいところわざわざ大変恐縮でした、むしろ皆さん、行かねばならんと思ってきてくださったのでしょう。
私は産前に、できれば入院中の見舞いは遠慮いただきたいと、夫にお願いしたつもりだったのですが、うまく伝わっていなかったようでした。まぁ子供は夫のものでもあるので、あまり強くは言えませんでした。
ですが、産後すぐに来ていただいたことが、嬉しいとはどうしても思えませんでした。私はまだ、歩くだけでも、壁伝いにヨロヨロしながらの状態でした。手術の麻酔の影響なのか、ひどい頭痛も3~4日続きました。何もないときは極力寝ていたかった。
ネットで見たエピソードだったと思いますが、とあるママは、産後に義両親から、「出産祝いは振り込んでおいた。あとは一ヶ月健診が終わった頃にでも、都合のいいときに行くのでまた連絡ちょうだい。ではお疲れ様!」といった主旨の連絡をもらい、しみじみ感謝したそうです。
産後ママの心情をわかってるなぁと思いました。
「お見舞い」というからには、誰のため=ママのためですよね?とすれば、例えばママ本人がご遠慮願いたいような場合は、その気持ちが当たり前に尊重される風潮であればと思いました。
別にアンタがどう思うか関係ない、おめでたいことなんだし、祝いたい、子供を早く見たいというのを断るのはおかしい。というなら、それを「お見舞い」と呼んじゃいかんだろうと。
もちろんママ本人が喜んでお迎えしているケースのほうが多いと思います、その場合は何の問題もないです。要は選択の余地が欲しい。
ママは、命をかけて出産を成し遂げ、その後休む間もなく小さな命を全力で守り育てているのです。好きなタイミングで見舞ってもらうぐらいの自由は、気持ちよく与えてくれてもいいのでは。
はい、個人の偏った意見です。
ですが私の、正直な気持ちでした。
話を戻します。
助産院では、慌ただしい病院とは逆に、なるべくママと赤ちゃんを二人きりで静かにさせてあげることを目的に、よほどのことがないと干渉しないようにしているようでした。(何かあれば、部屋のインターホンがいつでもつながるようになっている)
これは、病院と助産院の役割の違いがありますので、別に病院が悪いわけではありません。
特に帝王切開手術後に、病院がママの体を慎重に経過観察するのは当然のことだと思います。
ですが、慌ただしかったことは確かです。助産院で静かにじっくり赤ちゃんと過ごしたことで、 「何かあればすぐにプロが来てくれる」安心感を持ちながらも、自宅での赤ちゃんとの生活をシミュレーションできたことは本当に有意義でした。
滞在期間5日の間に、すっかり赤ちゃんとの生活に対して不安や恐怖がなくなった私は、 自信をもって帰宅しました。
しかし!助産院ならでは?の指導方針が原因で、帰宅した当日に子供を脱水で緊急入院させることになるのでした。。。いやはや子育ては不測の事態の連続です。