ひじきまめ通信

出産、育児、その他もろもろ

はじめての腎シンチグラフィ検査【膀胱尿管逆流症治療記④】

うちの娘には、泌尿器系の異常がいくつかあります。

先日、そのうちの1つである、腎臓の異常を調べる検査を受けに行ってき ました。

 

腎シンチグラフィ検査とは

 

娘はすでに、エコー検査により、「片方の腎臓が明らかに小さい」という異常が発見されていました。
この腎臓の異常について、詳細を調べるために行うのが、腎シンチグラフィ検査になります。
ごく微量の放射線を出す薬を注射し、一定時間経って腎臓に集まっ た放射線を、専用のカメラで撮影します。
腎臓の位置、形、大きさや機能がわかるということでした。


起きたまま検査?眠らせて検査?

 

この検査を受けるにあたり、主治医の指示と、検査サイドの指示が違う点があり、少々困惑しました。

子どもを起こしたまま検査を受けさせるか、薬で眠らせて受けさせ るかという点です。


主治医からは、起こしたまま、DVDでも見せていれば終わります、という説明。

あまりに簡単にいうので、よほどリラックスして受けられるのかなと思っていました。


しかし検査部門からは、眠らせて検査するのでよろしくね、という説明。

どっちでしょうと改めて泌尿器科側のスタッフさんに聞くと、「眠らせませんよ~」とのこと。

うむ、やはりそうかとその時は納得して、検査当日に検査センター (同じ病院の別棟にある)へ行き、まずは薬の注射をしました。

やはりというか、検査室の雰囲気と注射とに子どもは号泣。

そして検査担当の医師より「3時間後は眠っている状態なので、怖くないですよ~」と
いったコメントが。

 

ん?どっちやねん。

 

結局、検査サイド、泌尿器科、私たちで改めて相談した結果、最終的には眠らせずに受けてみることになりました。

 

一般的にはどうするものかはわかりませんが、検査サイドが言うには、5、6歳ぐらいにならないと、起きた状態の検査は難しいのではとのこと。

娘はまだ2 歳。私も検査前までは同感でした。


だって、こんな状態ですよ?これで動かずに30分近くいられるとはとても思えず。

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日経Goodayさんサイトより引用させていただきました

 

この機材を見たとき、以前に自分が受けたMR I検査を思い出しました。

MRIほど閉鎖空間ではないですが、 2歳児にとってはかなりのストレスだと思います。

 

ですが結果としては、見事動かず・泣かず、いい子で検査を受けて くれました。

大好きなアンパンマンDVDと、両親&検査技師さんの必死の笑顔が功を奏したようです。(技師様ありがとう)

 

2歳児ともなると、眠らせるにもたくさんの薬が必要となり、その分リスクが高くなるそうです。

主治医はあまりそういう薬を使いたくない方のようで、まぁそれはこちらもそうですし、無理に眠らせず、言うことを聞いておいて良かったと思いました。

でももう一度同じようにできるかと問われると、自信ありませんね 。たまたまその時はうまくいっただけ、ラッキーだったと思います。

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今日も包帯ぐるぐる

 

先天的な異常と判明

 

検査結果を聞くのは後日になります。娘はたまたま、翌日から膀胱尿管逆流症の治療のため同病院へ入院しましたので、その入院中に、撮影画像とともに説明をしてもらいました。

画像では、素人目にもあきらかに、右側の腎臓が小さいのがわかりました。

なお、腎臓の状態から診て、生まれつきそうだった可能性が高いということでした。

 

別の記事で買いていますが、娘は0歳のときから、尿路感染症やそれと疑わしい高熱に何度も悩まされました。

1歳のときの入院では、40度前後の熱が10日以上続いたことも 。
そういった複数回の高熱時に、腎臓が痛めつけられて小さくなってしまった可能性もあったため、実際のところどうなのか、 ずっと気になっていました。
今回の検査で、おそらくは先天的なものということがわかり、少し安堵した自分がいます。
先天的・後天的どちらであっても、異常であることに変わりはなく、先天的で良かったと思うのは親の気休めです。

ですが、高熱でさんざん苦しい思いをさせた上に、修復不可能な傷を腎臓に負わせたのではと、やり場のない怒りを感じていたため、そうではないということなら、まだ少し心が軽くなるような気がしました。

 

とはいえ、腎臓にこういった異常が見られる子は、膀胱尿管逆流症にもなりやすい傾向があるらしく(娘がまさにそう)、生まれながらにそういったハンデを背負わせてしまったことに変わりはありません。
もっと健康な状態で産んであげられなかったことは、やはり娘に対し申し訳ないと日々思います。

 

ともあれ、現段階の先生の見解としては、おそらく将来、腎不全になることはないだろうとのこと。

 

これから15歳になるまで、定期的に診察を受けなければいけませ んが、さしあたって日常生活に支障のある状態ではないようで、そ こは安心しました。

ちなみに、画像の片方の腎臓がかなり小さいのはそうなのですが、逆にもう片方は普通よりも大きいそうです。片方の不全を補うように発達するんだそう。よくできてますねぇ。。

 

この結果を聞いた翌日に、膀胱尿管逆流症の手術を受けました。
手術自体は難しいものではなく、成功率も95%を超えているとい うことでしたが、現実はそうすんなりとはいかないのでした・・・

【膀胱尿管逆流症治療記 番外編】自作紙芝居で心の準備を 

娘は、膀胱尿管逆流症を患っており、先日手術を受けました。

今回は治療記の番外編として、2歳児に心の準備をしてもらうために、うちでやったことを書きたいと思います。

 

本人の理解が大切とは言うが・・・

 

娘が手術を受けたのは2歳でした。まだまだ十分な意思疎通ができる歳ではなく、大学病院の診察時も、医師の話が理解できているとは思えない様子。

真剣に聞いている両親をよそに、診察室で動き回ってはしゃいでいます。

ですが医師の言葉によると、手術を受けさせるにあたり、子ども相手であっても、事前によく説明しておくことが重要ということ。だまし討ちのようにするのではなく、まだよくはわからないかもしれないが、 「先生に悪いところを治してもらうんだよ」ということを説明しておくことが大事なんだそうです。

なるほどと納得はしたものの、どうやって説明するのか・・?

ごく簡単なことでも、なかなか理解しあうことが難しい「魔の二歳児」に 、こんなディープで繊細で重要なことをわかってもらうには・・?と検討した結果、「紙芝居を作る」ことを思いつきました。

 

『おなかのバイキンをやっつけろ!』

 

作成した紙芝居です↓

 

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こうしてアップしたものを改めて見ると、素人の手作り感満載でお恥ずかしいです…

とりあえず絵の美しさやお話の完成度は二の次で、「なるべくウソがなく、シンプルで、かつ読み物として楽しめるものに」なるよう心がけました。←いいわけ

紙芝居を思いついた時点で、手術まで1ヵ月を切っており、日中仕事もしていて時間が限られていましたので、正直やっつけ仕事でしたが(制作時間7~8時間ぐらい)、アンパンマンの登場が功を奏したか、娘は割と気に入ってくれました。

紙芝居が出来てからは、毎晩のようにこれを読み聞かせて、娘に心の準備をしてもらうよう心がけました。

 

効果のほどは?

 

世界で1つだけの、娘の物語。作った親は自己満足に浸りましたが、肝心の効果はどうだったのか。

 

いやいや、結構効果ありだったと思います。(手前味噌)

 

なにぶん2歳児なので、本人に感想を聞くこともできません、なんとなくそう思うだけです。

ですが、数日読み聞かせを続けていると、日常のなかで「少しお腹がイタイけど、それはバイキンが居なくなった証拠です」など、作中に出てくるセリフを口にするようになりました。

手術後の回復期に、つらい場面も色々とありましたが、「バイキンはもういないからね、あと少しだからね!」と励ますと、「うん」 と理解しているような様子も見られました。

おそらくですが、言葉だけで説明するよりは、効果があったのかなと思います。

これから小さいお子さんが、入院や手術を予定されている場合は、 こういった視覚に訴えるツールを検討するのもいいかもしれません 。


うちの子は、術後の経過があまり良くなく、当初想定より長い期間苦しい思いをしているのですが、だからこそなおさら、自分に何が起こっているのかをうっすらとでも理解していることがとても重要だったように思います。

医師が言っていた通り、「いつもの診察の延長だと思ってたのに、目がさめたら、痛くてつらくて大変なことになってた!」という状態だと、本人の苦しさ、つらさは増していたように思います。

 絵を描くのが苦手な方や、その時間の無い方もおられると思いますが、市販の絵本で近いものを探すのもいいですし、メルカリやminneなどで、オーダー絵本の作成を依頼することもできるようなので、そういうサービスを利用されるのもいいかもしれません。

 

手術前検査あれこれ【膀胱尿管逆流症治療記③】

我が家の2歳の娘は、腎臓などに異常があり、現在は膀胱尿管逆流症の手術を控えています(2019年2月時点)。先日、手術前の検査を受けに、病院へ行ってきました。


検査内容は以下の通りです。

血液検査
尿検査
心電図
レントゲン
麻酔科診察

 

血液や尿はいつも通りですが、心電図・レントゲンなど、普段あまり経験していない検査も多く、また担当医の問診は例によってかな りの待ち時間を要したため(3時間待ちぐらい?)、ヘトヘトになりました。子どもはとっても元気だったのでそれは救いでしたが。

 

麻酔科の術前診察ってどんなの?

 

娘は手術を受けさせるのが初めて、私も緊急帝王切開時の部分麻酔しか経験がなかったので、麻酔科の診察とは果たしてどんなものか と思っていましたが、特に記憶には残らないものでした。

血液検査などの、診察前に行う検査結果が問題なければ、あとは手術前と当日の注意事項などをポイントだけ説明してくれているという感じ。娘本人の体を診るわけでもなく、話の内容は、渡してくれた冊子にあるようなことばかりでした。

おそらくですが、患者から質問がなければ、たいていこんな感じでささっと流して終わりなんだと思います。うちの場合、例によって、娘が騒いで会話を邪魔してくるため、落ち着いて質問などする余裕がほとんどありません。

よって、「当日までに風邪ひかないで、元気に会いましょうねー」 という会話をしただけで終わった印象でした。

 

抜き打ち?で手術の詳細説明が。

 

麻酔科の診察はさらっと終わりましたが、むしろ、その後の主治医による診察では、想定していた以上に重要な内容が多く話されて、 不意打ち感があり焦りました。
事前にもらっていた入院と手術の説明用紙に、入院後に手術の説明があるという記載があるのをみていたので、そのつもりで、 この日は特に質問なども準備しておらず。
ボイスレコーダーを使っていたので、後からじっくり聞き直すこと で、ある程度は内容を消化できましたが、それも無ければかなり困るところでした、改めて買っておいてよかった。。

 

説明内容は、今回の手術内容の詳細(術式の詳しいところまで)、 術前・中・後の経過説明や注意事項、将来にわたっての影響有無な どでした。

紙に書いたものを渡され、さらに図も書いて説明してくれました が、さらに後からレコーダーで複数回聞いても、手術でどこを切ってどこにつなげて、そのことでどう良くなるのか、結局わかりませんでした。

 

この時に限りませんが、先生は「当然ですが○○」「当たりまえですが△△」が口ぐせで、いつもさらさらと説明してくれるので、 アホな私たちにはなんのこっちゃ全然わからないことも多々あります。

本当にその説明により理解可能と思って話されているのか、別にわからんでよろしいと思って流されているのかは不明ですが、どうせ 時間を取るなら、もっとアホにもわかるよう工夫してもらえるととても助かるなぁと時々思います。

 

説明の途中から子どもが飽きてきて、アンパンマンバイキンマン !と騒ぐなか、夫婦とも話に集中しづらく、質問はありますか? と再三聞いてくれましたが、質問だらけで逆にまとまらない。
いつものパターンですが、また後でゆっくり考えようという雰囲気で、診察は終わりました。

 

手術後加筆)

また別の記事で書きますが、手術後の娘に、予定外の事態が起こりました。これは、手術リスクの1つとして上記説明時に触れられていたことでして、しかし説明されているときは正直、流して聞いていた部分でした。先生も軽く触れただけでした。
説明時にもっとじっくり聞けていれば、その事態が防げたかという と「否」ですが、今何が起こっているのかなど、 もう少し私たちも理解できたかもしれない。
先生は、説明の場にもなるべく娘本人を同席させたほうが(本人の気持ちの準備として)望ましいと言う意見をお持ちなので、それに 従いなるべく、常に同席させていました。

ですが、やはり重要な内容は、イヤイヤ期全開の二歳児を同席させず、できればじっくり大人だけで聞いておきたかったですね。

しかし手術前に毎度そうしていると、子どもが主治医に対し馴染み が薄くなり、いざ手術の際に子どもの心理的にあまりよろしくない のも事実だと感じますし。

とかく小さい子の手術は、準備段階も含め本当に難しいです。

 

ともあれ、これであとは、入院・手術を待つばかり。


…と思いきや、「腎臓の検査を忘れていました 」ということで…もう手術まで日が無く、入院前日に「腎シンチ」 検査をすることになります。

その日は入院等の準備日として予定していたのですが…仕方ない。


次は腎臓の検査の記事を書きます。

 

【夫婦別姓賛成】好きな姓を名乗らせろ!

結婚して数年経ち、日々家事育児と仕事に追われて、パタパタとしています。

ささいなことは日常のあわただしさにまぎれてしまいますが、唯一今も、思い出すたび、当時味わった嫌な気分が蘇ることがあります。

結婚して、姓が変わったことです。

正確には、姓をどちらかのものに統一しなければならないという法律と、当たり前のように夫側に統一し、それによる妻側の面倒は仕方なしとする文化に対してです 。

 

改姓の経緯

 

結婚する際、私は夫側の姓に変更することにしました。正確には、どちらの姓にするのかの議論をすることなく、当然のように夫の姓にしました。

 

私は一人っ子で、うちの父は長男として一応家を継いでいたため、 実家は婿養子を望んでいたようでした。

私自身は、家を継ぐと言っても家業があるわけでもなく、「婿養子 」に限定するとなかなか相手が居ないこともあり、養子になってく れる人を選んでいたわけではありません。

それでも一度だけ、日常会話の中で軽く、「あなたのほうが名字を変えるのは嫌だよね?」と聞いたことはありました。夫からは「 うん、そうやなぁ」と返事がありました。

事前に深い話をしていたわけでもないですし、夫のほうも重く受け止めて答えた訳でもないと思います(後にはこのやり取り自体忘れていましたし)。

ですが、後から思えば、このとき私は、自分の考えをちゃんと整理し、腰を据えて夫と話し合ってみるべきだったなと思います。結果は同じでも、夫婦で考えて出す結論は納得感が違うので。

 

父方の祖母は、小さい頃、母親代わりに私を育ててくれた時期もあり、ずっと私の結婚を待ち望んでいましたので、結婚の知らせを大変喜んでくれました。ですが、父から婿養子ではないと聞いて、がっかりして泣いていたようでした。

当時はそれを聞いても、面倒なことを言うなぁと思うだけでした。気持ちはわからないでもなかったけれど、私は実際、結婚前に夫とあまりややこしい話をして、夫に、面倒な実家だなと思われると嫌だなとか思っていた気がします。

波風を立てないよう、私は年老いた祖母のことは無視しました。いまではそのことを少し後悔していますが、もう亡くなった祖母に対し、今さらどうすることもできません。

 

ともあれ、日本人のほとんどがそうするように、うちも夫の名字を採用することで決まりました。

 

まさかの旧姓使用不可

 

結婚することが決まってから入籍までは1年程度の期間がありましたが、親戚へは入籍の前月、職場へは、入籍する月に報告しました 。
遅いでしょうか?職場の当時の上司からは、急な報告だなとかなり驚かれてしまったのですが、自分としては報告しなくてもいいぐら いに思っていましたので、何とも思いませんでした。

結婚式も披露宴もするつもりなく、すでに一緒に住んでいたため住環境も変わらず、さらに職場では旧姓をそのまま使用するつもりでしたので、色んな意味で早く報告する必要性を感じませんでした。

自分があまり、職場でプライベートな話をすることが好きではないということもあります。 仕事とプライベートは切り離していたいと常々思っています。

 

ですが、落とし穴がありました。旧姓の使用が認められなかったの です。

 

うちの会社は従業員200人規模の中小企業であり、色んな面で古い文化もたくさん残っていますが、まさかこのご時世に旧姓使用ができない(というか旧姓を使うという文化がない)とは想像もしていませんでした。

当時の上司から、「戸籍と違う名前を名乗ることはコンプライアン スに違反しており、零細企業ならともかく、うちぐらいの規模の会 社でそんなことは認められない」と言われたことは、 おそらくこれから先も忘れません。

逆や逆!規模が大きくなるほど、アンタのような古い人間おれへんわ!と心の中で思いましたが、少なくともうちの会社においてはこ ういう意見も一定数あったようで、とてもガッカリしました。

とともに、自分が今まで30年以上慣れ親しんだ大切な姓を名乗ることが、ある日を境に経歴詐称になるかのように言われたことは、 想像以上にショックなことでした。

 

結婚しないことも考えた

 

コンプライアンス違反とまで言われ、逆に意地になった私は、絶対職場では旧姓しか使わないと決めて、ローカルルールで今も旧姓を使い続けています。

会社から正式に旧姓を認められているわけではなく、例えば社員証は夫の姓ですし、グループウェアで検索して出てくる社員情報では戸籍上の姓になっており、つまり会社が管理するデータベース上は全て戸籍上の姓で す。

ですが、本来、姓に紐づいたメールアドレスに変更されるはずのアドレスは変更しないよう、直接システム担当の方にかけあってそのまま残してもらっています。

名刺も旧姓のままで作れるように個人で調整し、少なくとも対外的には旧姓のままで見えている状態です。

周りからは、社内システム上で見える姓と本人が名乗る姓が違うこ とで、どっちなのか改めて確認されることも多く、あるいは特に確認なく 戸籍上の姓で呼ばれることも多く(名札がそうなのだから当たり前)、そのたびに小さなイライラを今も感じながら仕事をしています。

イライラするなら、意地を張らなくてもいいと思われるかもしれま せんが、旧姓を使いたい理由は(意地以外にも) ちゃんとあります。

 

私は営業をしているので、多くのお客様、パートナー様とのお付き 合いがあります。それらのすべてに、姓の変更・ アドレスの変更の連絡をし、お相手にも変更の手間をかけさせる必要性を感じません。仕事上のお付き合いしかないお相手にとって、私の結婚の報告などどうでもいいことです。万一お祝いなど気を遣わせたら本当に申し訳ない。

あと、こんなこというのはなんですが、仮に離婚して姓が戻った場合も、同様に連絡するハメになるわけです。結婚ならまだしも離婚情報までばらまかないといけないなんて苦痛以外の何者でもない。

総務部門では給与関連など、通帳や銀行口座名とのリンクが必要な処理があり、そちらで戸籍上の名前を把握する必要があることは理 解しています。

よってそちらでは夫の姓で管理してもらえばいいと思っており、それ以外のシーンでは、今まで通りの管理をしてもらうと、そのこと がそれほど大変だとは思えません。

なおかつ、顧客先など他社を見ても、結婚後の旧姓使用はスタンダードになってきており、うちの会社の状況のほうが昨今のスタン ダードから外れていると考えています。

つまりは、会社が「そう決めればそうなる」ものを「決めようとしていない」だけというのが実情であり、決まっていないから認めら れないと言われても納得するわけにはいきません。

 

とまぁこんなことを何度もやり取りし、結局本人と会社のどちらも折り合わないまま今に至るわけですが、自分の足元ですらこんな状況なのに、国家レベルの(夫婦別姓に関する)法改正検討が進むわけはないなと実感しますよね。。
入籍を控えた、本来は楽しいはずの時期に、こういった不毛なやり取りが重なり、本気で結婚を辞めることも考えました。

辞めるといっても、夫と一緒にはなるつもりでした。考えたのは、 いわゆる「事実婚」を選択するということです。
実際に、別姓が認められないため、事実婚を選択する夫婦はいらっしゃるようです。

 

事実婚の壁

 

会社での不毛なやり取りに疲れ、また姓が変わることによる役所関連の手続きや、銀行、運転免許、ローンの契約、 携帯もそうメルマガなどもそう、あれもこれもそれもどれもぜーんぶ名義変更の手続きをさせられることなど、すべてが嫌になり、籍を入れないことも考えました。

 

ですが、2つの理由でそれも断念しました。

 

1つは事実婚であることで被る法的な不利益。もう1つは実家の母親の反対でした。

 

法的な不利益とは、例えば事実婚の夫婦は、法的には相続関係が認められないこと(遺言による相続は可能だが相続税が課税される) 、子どもが生まれても法的には非嫡出子として扱われること(認知が必要)、配偶者控除などの法的な控除が受けられないことなど様々です。

実際にはもっとたくさんの面倒が降りかかります。例えばですが、 子どもが生まれて以降、今までたくさんの手続きをしてきました。その全てが、父親の扶養する家族という前提で、父親に紐づいた手続きであることが前提になっていると感じます。

もちろん、夫婦が事実婚であることを踏まえた個別の手続きは可能だと思いますが、一つ一つがかなり面倒なやり取りになることが想像できます。

事実婚の場合は子どもは母親の籍に入るため、書類上はシングルマザーのようになると思われますが、実際は扶養する父親が居るため、姓の違う父親の存在を都度説明し 、お役所の指示に従いイレギュラーな処理をしなければいけません 。現行規則では対応しきれないものも多々出てくるでしょう。

法的には母親と子どもの二人家族に見えても、実態は違うので 、ひとり親世帯に支払われる手当関係はもちろんもらえません。メリットは何もなく、ただ面倒なだけ。

 

もう一つ、母親の反対ということですが、つまり社会的な体面が良 くないということです。

私自身にはその感覚は無いのですが、母の世代にとって、法的な手続きがされていないということは、「籍を入れてもらえていない」という見方になるそうです。
「夫の籍に入れてもらえる」ことが誇らしいことという価値観で、 どうもピンときませんが、うちの母に限った意見ではないようです 。

そもそもですが、「籍を入れる」「入籍」という言葉自体、実態と違っていますよね。
夫婦は婚姻届を出すことで、新たな戸籍を作り、そこに二人で登録されます。決して「夫(あるいは妻)の籍に入れてもらう」 のではなく、夫婦ともに今までの戸籍から独立し、新たに出発するのです。

入籍で はなく「創籍」です。

 

…という論理は屁理屈であり、まだまだ今の日本では、夫の戸籍に入るんだ、それで初めて結婚したことになるんだという価値観が根強く、母からもぜひ籍だけは入れてくれと懇願されました。

 

このように、法的な面倒事、不利益を甘んじて受ける覚悟を持ち、 また母の切なる願いも無視した上で、事実婚を選択することは結局できませんでした。

「選択的夫婦別姓」が認められていれば、すべてが解決するのにと思いながら、婚姻届を出したものでした。

 

何で反対なん?

 

選択的夫婦別姓制度は、すでに議論され始めてからかなりの時間が経っていますが、導入議論が進んでいないという現実があります。

反対意見が根強いということだと思います。

が。

なぜ反対なのか本当に理解に苦しみます。

別姓にすると家族の絆が薄れる とか。子どもにとって好ましくない とか。

反対意見のすべてに対し、私は鼻で笑い、時には軽蔑すらしていますが、かといって否定はしません。人には色んな考え方があります から。

反対の人はそれを貫けばいい。同姓にすればいいのです。

そう、「選択的」なのだから、個人が選べばいいのです。反対する人にまで同姓を強制するような法改正ではありません。

なのに、なんで法改正そのものに反対なん?

これは本当にわからないのですが、わからんなりに考えたいちばんの理由は、「反対意見アレルギー」なのかなと。

賛成と反対の割合は、70代以降で反対意見のほうが多数を占めるようです。それより若い年代は、賛成のほうが多勢です。

70代といえばまさにうちの親の世代です。(うちの母は法改正に反対ではないようですが)

主にこの世代の方にとって、今まで当たり前と信じてきたことが否定され、相容れない意見が世の中にまかり通る状態は耐え難いのかなと推測します。

身体に入った異物を外に排出しようとする免疫機能のごとく、相容れない意見を排除したい気持ちが抑えられない、アレルギー反応のようなものかと。
おそらくこの方たちにとって夫婦別姓が実現することは、それまで保たれていた秩序(=幻想)や、唯一理想とする家族の形( =実は理想形の1つでしかない)が壊されていくという危機感を感じるほどに、許容しがたいことなのかもしれません。


多様性を受け入れるのは、歳をとるほど簡単ではなくなるのかもしれず、自分も例外ではないはずなので、常に警戒しておきたいとこ ろです。

 

自分の姓を残したいという気持ち

 

私が姓を変えたくなかった理由はすでに書いた通り、
・旧姓を残したかった
・職場の調整を含めて、手続きが煩雑で嫌だった
・夫側の姓になることが当然のような風潮に疑問があった

こういった理由です。

なかでも、「旧姓を残したかった」という感覚は、旧姓を失うまで考えたことがなかった感情でした。

私の旧姓は珍しい部類のもので、全国に約20~30人程度しかい ません、だからといって何か良いことなど特になく、むしろ電話などではしょっちゅう聞き返されますし、ハンコも既製品では売っていないため、すぐに欲しいときには苦労してきました。

むしろ佐藤さんとか田中さんとか、聞き取りやすく100均でハンコが見つかる姓のほうがいいとすら思っていました。

そしていざ、30も半ばになって結婚が決まり、望み通り夫となる人の姓は珍しくないシンプルなもの。その姓になることに抵抗はな いはずでした。

でもなぜか急に、自分の姓を捨てることがとてもさびしいという感情が芽生えたのです。

私はひとりっこですし、親戚にも男の子どもがいません。そのままだと旧姓の名字は父の代で終わりです。

父の祖父母(私の曽祖父母)の代でも、家を継ぐ人が居なくなったらしく、苦肉の策で、私の祖父母は両方とも養子として、それぞれ別の戸籍から迎えられています。

そうまでしてなんとか父まではつないだものの、それも終わりなのかなと思うと、少なくとも父と祖母(祖父はすでに他界)はとても残念だったことと思います。

それも時代の流れと、最後は受け入れてくれていましたが、意外にも私本人に抵抗感が出てくると。

わからないものです。

 

私が夫婦別姓を認めてほしい理由は、今のとなっては、旧姓への愛着が芽生えたことが一番かもしれません。先祖代々の、家系みたいなものを意識しはじめたことは明白です。

夫婦別姓は新しい考え方ですが、根本では自分の中の古い価値観がそれを求めていると。

自分でも矛盾するように感じますが、事実だから仕方ないです 。

 

多様性を受け入れる社会に

 

夫婦別姓もそう。事実婚もそう。結婚する気はないが子どもは欲しいという生き方を選ぶ人生もありますし、逆に夫婦だけの人生もあります。同性同士の結婚もある。

何を選んでも、他人から水を差されることなく、どんな不利益を被ることもない、 寛容な社会になってほしいと心から思います。

そんな世の中にしていくためにも、信じたことは声高に主張し続けたいと思っています。

私の娘の時代がよりよくなるために。

 

 

 

 

2歳で手術の選択【膀胱尿管逆流症治療記②】

2018年11月、娘は膀胱尿管逆流症、グレードⅣ~Ⅴと診断されました。

その経緯については別記事で書いております。

 

www.hijikimame.com

 
重度の逆流がわかった娘には、治療法として以下の4つが提示されました。

1 毎日抗生物質を飲ませ続けて、自然に治るのを待つ

2 楽ちんな手術を早めにやってしまう

3 お腹を切る手術により完璧に治す

4 3よりはやや負担の軽い手術で完璧に治す

 

私たちは4番を選択しました。

以下に少し詳しく書きます。

 

治療法の詳細

 

1は、抗生物質を予防的に飲ませ続けて様子を見る方法です。

これは、待っていれば治るだろうという見込みがあることが前提です。

0歳で逆流が見つかれば、1歳、2歳までに自然と治ることが多いそうです。なぜなら、まだ膀胱の伸びしろがあって、だんだんと尿管、膀胱も分厚くなってくることで、尿管とのつなぎ目が強くなってくるからだそうです。

うちの娘は、診断がついた時点で2歳3ヵ月になっていました。ここから自然に治るかというと、少なくとも1年や2年では治らないだろうということ。

私たちは、娘にとってこの方法は現実的ではないと解釈しました。

 

2~4は手術による治療法になります。


2は、注入療法といって、あまりキチンと治らないけれど、子どもにとっても楽ちんな手術ということでした。

具体的には、内視鏡尿道に入れて、補強材を尿管に入れる手術だそうです。

手術の次の日に帰れるほど楽な手術であることが最大のメリットですが、デメリットとして、成功率は6割程度だということでした。

もし治癒しなかった場合は、2回目にチャレンジすればいいわけですが、楽な手術とはいえ、2回、3回実施するのも大変かなという話でした。

3は、お腹を開けてふさぎ直す手術で、これがスタンダードな手術です。成功率も高く、95%以上は成功するとのこと。

ただし、入院期間は全部で一週間ぐらいになるそうです(術後4日)。

また膀胱を切るため、しばらくはおしっこをするときにも痛むそうで、傷が治るためにはどうしても長めの期間が必要だそうです。

 

4は、腹腔鏡手術になります。お腹を開けないで治療を行うため、本人への負担は3よりは軽いものになるようです。

ただし、この手術はある程度膀胱が大きくないとできないそうで、目安として条件は、①体重15キロ程度 ②膀胱が大きいこと(具体的な容量も聞きましたが失念)③2歳以上になっていること の3つということでした。

実際は上記全てが満たされなくても大丈夫なようですが、最初の説明ではこう聞きました。

なお4の説明で医師から強調されたのは、「腹腔鏡手術はそれほど良いものではない」という点でした。
膀胱を切らないので傷は小さく済むが、入院期間は3の手術とそう変わらないぐらい(術後3日程度)になるということ。また傷跡も、開腹手術と比較して、下着で隠れない箇所に穴を開けることになり、それが後々消えるかどうかは個人差があるため、人によっては開腹手術よりもずっと目立つこともあるということを強調されていました。

 

一ヶ月の検討期間

 

上記1~4の説明をされ、一ヶ月ゆっくり考えてくださいと言われました。

私たちは一ヶ月間、夫婦で考えをまとめ、「4の腹腔鏡手術をお願いする」という結論に至りました。

1の自然治癒を待つ方法は、すでに書いたように、娘の場合は選択肢になく却下。2は成功率が高くないことから、こちらも却下。

3の開腹手術か4の腹腔鏡手術かは、夫婦間でも微妙に考えの違いがあり、少しの間悩みました。

誰しも、成功率は同じように高く、かつ負担の少ない腹腔鏡手術を選択したいと思うのですが、医師から言われた「15キロ」という体重が気になっていました。

娘は当時12キロ弱で、15キロになるのを待つとすると2年前後かかりそうでした。

2年の間、薬を飲み続けることで成長を待ち、要件を満たした頃に手術をしてもらうか。

最速で治すことを優先して、負担の大きい手術を選択するか。

 

一時は15キロになるまで待つことも考えたのですが、やはり、早くきれいに治してあげて、来年の春夏には、病気を気にせずプールや海も満喫させてあげたい。

最後にはそう思って、「今の体重でも可能な場合は腹腔鏡手術を、しばらく様子をみないと無理であれば、早くできることを優先して開腹手術をしてほしい」という結論に至りました。

 

ちなみですが、検討期間一ヶ月って、長く感じませんか?

 

私は、精密検査の結果が出た時点で、「最速で手術」としか考えていませんでした。

手術する場合、申し込みから3ヵ月程度待ちがあると言われており、であればなるべく早く手術を申し込みたいと思いました。担当医師にもそう伝えたのですが、「今から急いでも急がなくてもそう変わらないので、ゆっくり考えてください」と言われました。

いやいや一ヶ月違うと結構違うだろう…と思いましたが。

医師によれば、すぐに決めない一番の理由は「つい最近尿路感染症で入院しているから」だそうです。

人間、『喉元過ぎれば熱さを忘れる』もので、子どもが高熱でつらい思いをしているときはすぐにでも手術をと言っていた親も、熱が下がって落ち着くと、やっぱり手術辞めますと言うもんなんですと。医師はこのように言っていました。

 

私は、これまで何度も娘の苦しむ様子を見てきて、喉元を過ぎたところで熱さを忘れることはなく、自分の気持ちは変わらないことを確信していましたが、夫のほうは確かに、その場では、治療法を即決できる段階ではなさそうでした。

もちろん早く治してあげたいけれど、娘があまり痛い思いをするのも不憫だという気持ちもあったのだと思います。

結論としては、一ヶ月後も初心通りのものにはなりましたが、一か月間、色々と自分で調査をし、それをもとに夫婦でじっくり考えて結論を出すことは、私たちにとって必要なプロセスだったようにも思います。

 

なお、医師がこのように検討期間に余裕を持たせるのは、この病気が命にかかわえるようなものではないことが大前提です。

手術の説明をするときにも、そのことは強調していました。

ガンのように、早く手術をして、進行を止める必要があるものとは違いますと。手術をしなくても治る可能性もある病気ですと。

腎臓の機能が落ちることの不安はあると思うが、うちの娘の場合は、逆流は片方だけであり、もう片方の腎臓にはおそらく傷は無いはず。

逆流している側の腎臓については、これ以上守っても結果は変わらない(どのみちあまり機能していない)と、ドライに考えることもできると。

こういう要素があるため、手術を急ぐ必要はないということでした

 

医学的には正解だと思いますが、親としてはそこまで割り切れないのですがね。。

 

でも、このように緊急度により手術を切り分けて、プランニングしなければならないほど、世の中には命の危険にさらされ、手術を待っている人たちがたくさんいるということだと思います。

 

腹腔鏡手術に確定

 


話を戻しますが、夫婦の結論は、「今の体重でも可能な場合は腹腔鏡手術を、しばらく様子をみないと無理であれば、早くできることを優先して開腹手術をしてほしい」というものでした。

一か月後に医師に伝えたところ、現時点で腹腔鏡手術が可能という判断がされ、約3か月後に実施が決まりました。

ちなみに腹腔鏡手術をするには、体重要件が足りていないのですが、娘の場合は膀胱がかなり大きく、手術実施には膀胱の大きさがとても重要な要素であるようで、実施可能となりました。良かった…

ただし、手術中に開腹手術へ移行する可能性もあるそうで、そこはあらかじめ了承しておいてくださいということでした。

ちなみに、現時点で腹腔鏡手術が実施可能かどうかについて、一ヶ月前にも聞いているのですが、その際は明確な回答がありませんでした。

想像ですが、最初から可能とわかっていれば、高い確率で腹腔鏡手術を選んでくるため、そうならないようにしていたのかなと感じました。

 

この日も改めて、腹腔鏡手術といってもさほど万能な手術ではないですよ、入院期間もそれなりだし、傷痕も残るときは残りますと、医師に強調されました。想像ですが、腹腔鏡手術はよほど、術後のクレームが多いのかもしれません。

ネット情報等で、腹腔鏡手術は痛みがなく傷もキレイな、夢のような手術!といった印象を持って臨む家族が多いのかもしれません。確かにそういう印象を持ちかねない記述も散見されます。

 

すべては想像でしかないですが、腹腔鏡手術を選ぶ場合も、前提事項に納得し、熟考の上で選んで欲しいという医師の思いを感じました。

 

実際の手術と経過がどうだったかは、またこちらで記事にする予定です。

 

なお、治療法を選択するにあたって、医師からどの方法がいいかなどの意見は一切ありませんでした。(手術をしない選択肢については、消極的な紹介をしていましたが)

必ず、本人と親に自分で決めさせるんだそうです。なぜなら、医師がアドバイスすると、患者と家族はどうしてもそちらに流れてしまい、もし何かあったとき、あるいは仮に何もなくても、自分で決めていないと何かしら後悔が残ることが多いのだとか。

 

これも、後から文句を言われないための予防線のようにも思いますが、だとしても、医師の見解を聞かないで判断したのは良かったように思います。

先に医師の見解を聞いていると、先入観から抜けられないでしょうし、自分たちでさんざん考えて決めた後に医師の見解を聞いて、それが違うものであった場合、初志貫徹してもしなくても、どこかモヤモヤが残りそうです。

医師からは正確な情報をもらうにとどめ、最後は自分たちで決めるということは、大切なことなんだなと思いました。

 

今後ですが、手術日の確定(申し込みから日程の確定までさらに1.5ヵ月かかります)、手術前検査(麻酔等の検査)を経て手術を迎えます。

またご報告できるタイミングになれば、記事にさせてもらいます。

 

【本当は怖い子どもの高熱】病気が診断されるまで【膀胱尿管逆流症治療記①】

2018年は本当に色んな事がありました。


1月に娘が原因不明の高熱で入院し、退院後もしばらく、歩くどころか座ることもできない日々が続きました。


3月には、すでにこのブログにも書いていますが、無謀運転の自転車に突っこまれ、娘と一緒に救急搬送されました。

 

10月にまた娘が入院し、それを機に大学病院で精密検査 を受けたところ、膀胱尿管逆流症であると診断されました。

 

来年2月頃には、手術をすることが決まっています。

 

上記の間に、近しい親戚の不幸などもあり、とにかくあまりポジティブでない出来事が盛りだくさん。

楽しいことも同様にたくさんありましたが、振り返るとどうしても、楽しくない出来事の方が思い出されます。


この記事は、色々とつらいことを反芻することになるので、あまり筆が進まないのですが…

同じ病気で苦しんでいる子どもさんとその親御さんにとって、何か少しでも参考になればと、書かせてもらいます。

 

娘の現状について

 

生後2ヶ月で高熱を出したことから始まり、複数回の高熱、入院を経て、2年以上かかりやっと2018年の11月、膀胱尿管逆流症(VUR)を患っていることがわかりました。

 

VURとは、本来尿管を通って膀胱に溜められる尿が、尿管と膀胱のつなぎ目の異常のため、再び尿管や腎臓に逆戻りする現象をいいます。

逆流により、尿路感染症(尿管や腎臓の細菌感染)を発症しやすくなり、腎臓に細菌感染がおこった場合は急性腎盂腎炎を起こし、高熱が出て、苦しい状態が続くことになります。

 

娘のVURの程度は、Ⅰ~Ⅴまでのうち、ⅣないしⅤ。

逆流しているのは、2本の尿管のうちの片側だけではありましたが、その程度はかなり重いものでした。

 

Ⅰ~Ⅲまでの軽度の逆流であれば、抗生物質を飲み続けることで細菌感染を防ぎながら、身体の成長とともに自然に治るのを待つ方法が一般的です。

ですが娘の場合は、医師からも手術ないしはそれに近い処置が望ましいとのアドバイスがあり、数か月後に手術を実施することに決まりました。

 

手術をすれば、逆流はほぼ完全に治るようです。

ですが、逆流の影響を受けたほうの腎臓は、エコー検査であきらかに小さくなっていることが判明しており、これは複数回の急性腎盂腎炎によりかなり傷ついていることを示しています。

腎臓の詳しい検査は、この記事を書いている時点では未実施ですが、おそらく傷ついて小さくなったほうの腎臓は、あまり機能していないことが推測され、それは残念ながら今後も治ることはないそうです。

 

とはいえ普段の娘は、毎日抗生物質を飲まないといけない以外は、普通の子と同じ生活で、元気に保育園で遊んでいます。

 

生後2ヵ月前に高熱が出る

 

娘は、生後2ヵ月にもならないぐらいの小さいときに、38~9度の熱を出しました。

すぐに、当時のかかりつけ医から、総合病院へ紹介状を書いてもらい 、そちらへタクシーで向かいました。

ちなみに紹介先の病院は、医師から尋ねられて、私が選びました。

選んだV病院は、私が住む地域では産婦人科が充実していることでそこそこ有名な病院であり、実際私も出産でお世話になった病院でした。

娘の一ヶ月健診もそこでしてもらっていましたし、土地勘のない私が、近隣で唯一知る病院だったので、急に「どこがいい?」と聞かれても選択肢は他にありませんでした。

 

ですが、この選択が間違いの始まりでした。

 

V病院では、確か血液検査をしてもらったと記憶していますが、特に問題なしとのこと。
いたって健康ですよといわんばかりの説明で、すぐに診察が終わり、帰宅しました。
実際、熱はその日か翌日には下がったと記憶していますが、発熱したこと自体が重要なサインだったと今は思います。

VURを患う乳児が、生後2ヵ月ぐらいで高熱を出すことは結構あることのようで、それがきっかけで診断がつき、 早めに対応できた例をいくつか耳にしました。

 

このときに医師が、少しでも尿路感染を起こしている可能性を考えてくれていれば。
また私が、V病院医師の言うことを鵜呑みにせず、ちゃんと調べて、病院をはしごしていれば。

 

この後何度も入院させることも、娘の腎臓に治らない傷を負わせることもなかったはずでした。

 

乳児の発熱を、甘く見てはいけません。

 

生後10か月で尿路感染症

 

生後10か月の頃、39度前後の高熱を出しました。

最初に、かかりつけ医に診てもらいましたが、特に問題無し。

翌日には例のV 病院へ行きましたが、検査もされることなく、やはり問題無しとの診断。

3、4日目にV病院にかかったときに、やっと検査がされて、尿路感染症と診断され 、抗生物質の処方がありました。

 

このときも、本当はもっと早く詳しい検査をしてもらうべきだったのでは。

また、診断後にも薬だけもらって帰されましたが、高熱がすでに数日続いていたことを考えると、熱が下がるまでは入院させる判断があって然るべきだったのでは。

疑問は尽きません。

 

娘を保育園に通わせ始めたのが生後8か月頃なんですが、そのころから常に風邪などにより発熱していました。

39度、40度の発熱も珍しくなく、また私自身が幼少期から同様に高熱を良く出していたこともあり、なんだか高熱に親が慣れてしまったというか、感覚がマヒしてしまったのもこの頃からでした。

 

かつ、そこそこ大きい病院の医師がやることだから、間違いのあるはずはないと。

頭の足りない新米ママは盲信していました。

 

1歳半で一時寝たきりに

 

1歳半時の高熱は、かなり症状の重いものでした。

解熱後もしばらくは、歩くことができなくなり、日常生活に戻るの は約1ヵ月かかりました。

 

ある日、朝は平熱で元気だった娘でしたが、夕方帰宅した頃から発熱しはじめ、あっという間に39度、40度に上がりました。


すぐに次の日の朝、かかりつけ医院へ(この頃は、それまでとかかりつけ医を変更していました)。
インフルエンザなど、いくつかの感染症の検査をしましたが、該当なしとなり、風邪薬だけを処方されて帰宅。


しかし、解熱剤も全く聞かず、発熱三日目も同じく40度前後の熱。次にV病院へ走りました。

 

しかしそこでも、特に尿や血液の検査はせず、胸の音と喉だけを確認し、風邪でしょうとのこと。(胸も喉も一切異常なく、風邪の兆候はなかったはずですが)

 

その次の日も状況が変わらないため、再度V病院へ行きますが、「これくらいの子(当時1歳半)で、4~5日高熱が続くことはよく あることです。週が明けてもまだ熱が下がらなければ来てください」と言われ、それ以上食い下がることなく帰宅。

 

その次の日は日曜で病院は休み。前日に医師から様子を見てくださいと言われていたこともあり、その通り呑気に自宅で看ていました。

ですが、娘は水分を取る際にも手がガタガタ震えており、布団で寝たきりの状態。

すぐに急病センターにかけこむべきだと今は強く思いますが、「水分が取れていれば大丈夫」「震えていても、ちゃんと目が合っていれば大丈夫」という楽観的な医師の言葉を信じ込み、延々つらい思いをさせて、週明け月曜を迎えました。

 

月曜になってももちろん状態は同じでしたので、再度V病院へ。

やっとそこで血液検査をしてもらい、即入院となりました。

後から当時の検査結果を改めてみても、炎症等を表す数値は異常な値となっており、非常に強い炎症反応があったことがわかります。

 

しかし、入院後に尿を検査しても、尿路感染症とは診断されませんでした。

他にも各種検査をしましたが、結局原因はわからないまま。

入院時には「肺炎の疑い」と言われていましたが、熱以外の症状は全くありませんでしたし、レントゲンでも肺炎を示す影は見られなかったようです。

適当か。


原因がわからないので、対応も的を絞ったことはできないのか?抗生物質を投与してからも3日程度は解熱せず。

細菌が血液まで回った状態で、かなり難航しているという説明がありました。

 

4 、5日目でやっと熱が下がり始め、7日目に退院となりました。


結局何の病気かは最後まで説明がなかったですし、また入院中の経過説明や実施した検査の内容など、素人ながら首をかしげざるを得ないことばかりでした。

 

子どもが入院すると、病状が快復してからは、元気を取り戻した我が子をベッドに静かに寝かせておくことに苦労します。

しかしこのときの娘は、悪い意味で、全くそういう苦労はなく、むしろ熱が下がり始めたころから、どんどん衰弱していくように見えました。

炎症反応はほぼ落ち着き、検査結果だけだと良好な状態になっても、ずっとベッドに寝たまま。呼び掛けに反応せず、か細く泣いているか、ぼーっと壁を見ている状態でした。

また、1歳を過ぎた頃によだれかけも必要なくなっていたのに、入院中に急にダラダラとよだれが垂れるようになり、よだれかけ無しでは服がビショビショになるほどに。それは退院後もしばらく続きました。

食事は発熱した頃から一切取っておらず、げっそり痩せてしまいました 。

 

帰宅してからもしばらくは同じ状態が続き、以前と同じように元気にしゃべったり、歩いたりできるようになるまで、 1か月を要しました。

とにかく普通の状態ではなかったです。

 

検査結果が正常値に戻っているはずなのに、上記のような異常な様子になっていることの説明も、医師からは特にありませんでした。

気持ちの問題かもしれませんねぇとのこと。

 

後になって強く思います。

 

医師が何と言おうと、親として、これはおかしいと思えば、詳しい検査をしてくださいと早い段階で何度も食い下がるべきだったと。

医師を盲信し、娘を何度も連れだしては、何もせずまた連れて帰るようなことをしていなければ。

あるいは病院を変えるなど手間を惜しんでいなければ。


娘の腎臓は傷まずに済んだと思います。

 

高熱にマヒしてきたとはいえ、さすがにおかしいと思うことは、初期からいくつもありました。

それを診察の都度伝えましたが、「そういうもんだ」という回答ばかり。

そんな医師には早く見切りをつけて、別の病院へ駆け込むべきだった。

後から思えば、こんなところに入院させている間に、もしものことが仮に起こっていても、なんらおかしくなかったのです。ぞっとします。

 

結局このときの病気が何だったのか、病院では診断がつかなかった ので、自分で色々と調べました。

あくまで素人調べですが、「急性巣状細菌性腎炎」だったのではと 思っています。

腎臓が細菌感染により炎症を起こすのが腎盂腎炎ですが、それよりもさらに強い炎症反応があるのがこの病気だそうです 。

にもかかわらず、尿路感染を疑わせる値が検査で出にくいのだとか 。

熱以外の症状が無いことは腎盂腎炎の特徴と同じ。

 

すべて合致します。

 

珍しい症例のようで、診断は難しいということですが、エコー検査 をすればわかるそうです。

V病院入院中に、ありとあらゆる検査をされましたが、エコ ー検査は一度もしませんでした。

本当に急性巣状細菌性腎炎だったかどうかはわかりません。ですが、おそらく普通は実施されるべき、必要な検査をしてもらえなかったことは事実です。

そもそも初期の診察時から、過去の病歴などから血液検査を早期に実施してくれていれば、ここまで重症化しなかったはず。

 

このときのことを思い出すと、今も本当につらいです。また、当時のかかりつけ医やV病院医師のこと、また自分のことも許せません。

病気がキレイに治っても、この悔しい感覚は生涯忘れないと思います。

 

発熱を甘く見てはいけません。
医師を盲信してはいけません。

 

2歳過ぎで尿路感染症による入院

 

2歳過ぎとなる、今年10月、各病院が休みの日に高熱が出たのですが、かつての教訓からすぐに急病センターへ。

すぐに血液検査をしてもらい、炎症値がかなり高いことがわかり、急病センター横にあるI市民病院の紹介を受けて、そこで再検査。

尿路感染症の診断となり、 そのまま入院となりました。

このときは、高熱が出てからすぐに適切な診断と処置ができたため、2日目には解熱し、5日で退院できました。

尿路感染症の治療としては、問題なく対応してもらったと思ってい ます。

 

しかしここでも、首をかしげることもありました。


退院前に、エコー検査がされました。目的は、VURである疑いを視野に入れ、尿の逆流が起こっていないか確認するということでした。

じっくり入念に診てくれていましたが、医師の診断は「問題なし」とのこと。

また、「腎臓の片方が小さいようだ」というコメントもありました が、総合的に、「特に異常は見当たらず、精密検査が必要な状況ではない」という診断。

 

プロは何というかわかりませんが、私たち夫婦は誤診だったと思っています。

 

逆流があるかどうかは、造影剤を投与する検査を受けなければ確定できません。だからわからなくても仕方ないかもしれない。

そして腎臓が小さいことにもコメントはされました。

ただ、それらを踏まえた結論として、医師に「問題ない」と言われれば、親は安心してしまいます。

 

ですが、すでに書いた通り、それから1ヵ月後には大学病院で、重度の尿の逆流があり治療が必要であること。そして腎臓はあきらかな異常があることが診断されるのです。

I病院医師が泌尿器専門の医師ではなかったとはいえ、これは誤診でしょう。。

 

医師を盲信してはいけません。

 

VURの検査と診断

 

かかりつけ医は、1歳半頃に変えていたのですが、変えた後の現在のかかりつけ医は、もともと小児泌尿器を専門とされている医師であるらしく、度重なる尿路感染症の発症を伝えたところ、一度精密検査をしておいたほうがいいということで、大学病院の紹介状を書いてくれました。

そして検査結果は予想的中、すでに書いたとおり、グレードⅣ~Ⅴの重度の逆流がありました。

色々検討の上、腹腔鏡手術を受けさせることで治療方針が決定し、 現在は、抗生物質を毎日飲みながら、数か月後の手術を待っている 状態です。

ちなみに治療については、いくつかの選択肢が提示されました。決定の経緯は、また別の記事で書く予定です。

ここではVURの検査について少し触れます。

 

検査では、おしっこを出すところから細い管をいれ、造影剤を注入して、尿の動きを見ます。

逆流があると、膀胱にたまった造影剤がピュ!と勢いよく腎臓のほうへ逆流するのが見えます。

最初の管を入れるときは多少痛いらしく(それでも注射よりは痛くない程度らしいです)、娘もよく泣きましたが、あとは比較的静かに検査を受けてくれました。

検査前に懸念点として、H大学病院の医師が説明してくれたことなのですが、特に女の子の場合、この検査により何人もの大人に体をおさえられ、無理に股を開かれて怖いことをされたという経験は、後々トラウマとなって残ることもあるそうです。

なので、何度もしなくて済むよう、なるべく手早くできるよう注意して行いますとおっしゃっていました。

そうですよね…まだ2歳の子にとって、親と離れて検査室に入り、手足を結束されて何かを注入されるなんて、恐怖以外のなんでもな いですよね…

娘の心に、傷となって残らないことを祈るばかりです。

 

ちなみに検査の開始までは、一緒に検査室に入り、レントゲン撮影時も隣の部屋で待機して、透明な板を通して様子を見ていることができました。

私はもちろんそばにいて、笑顔で飛んだり跳ねたりして娘の注意をずっと引いていましたが、夫は別室へ逃げていきました(笑)かわいそうで、とても見ていられないらしいです。

夫は普段、非常にタフな精神力の持ち主なんですが、娘のこととなると、急に多感で弱気になります。

私は仮に、目の前で娘が開腹手術をされていても、それが必要な治療であるなら見届けたいと思います。ですが男性はそうではないようです。

男女差なのか、あるいは個人差なのかはわかりませんが、父と母の違いは面白いですよね。

 

教訓

 

以上が、VURと腎臓の異常が発覚するまでの経緯です。

とにかく何度も書きますが、

  • 発熱を甘くみてはいけません。
  • 医師を盲信してはいけません。

「子供は病気しながら強くなるから」「心配しなくても、高熱で死ぬことなんてまずないから」とか言われるんですよ。
「初めての子育てで、心配でしょうがないんだろうけど・・・」というニュアンスで、皮肉っぽく言われることもあります。
でも、子どもにも色々居て、大丈夫な子もいるけど、大丈夫じゃない子もたくさんいるのです。
何度も高熱が出る。すぐに40度を超えるような熱が出る。
そんなときは、何か病気が隠れているかもしれません。


小児科医も万能ではなく、専門外の病気だと、大事なサインをいとも簡単に見落とします。

なるべく、色んな先生に意見を聞いて、子どもが病気じゃないことを納得いくまで調べないといけません。

親は、なるべく悪い結果を考えたくないから、たとえ調べても、そうであってほしいと思う内容だけを信じてしまうように思います。

私がそうでした。

「高熱 続く」等で検索しても、「水分が取れていれば大丈夫」などの記述だけ見て、呑気に構えてしまった。

 

医師は最大公約数的にしか子供を見てくれません。
「たいていの子はこういうもんだから」「発熱して○日程度は様子をみるのが一般的だから」という、経験や統計データにより、 機械的に診断をします。

大勢の患者を抱える医師にはそれも仕方ないことだとも思います。

 

しかし親にとっては、多くても数人の我が子。生まれてから今までの経緯を熟知した我が子です。

何かあれば病気の可能性を疑い、十分に、心配し過ぎてあげましょう。

わかった頃には手遅れ、となるよりは、医師から面倒な親だと思われるほうが100倍マシです。

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ちなみにですが、度重なる医師に対する不信感から、最近診察時にはボイスレコーダーを使用しています。

何かあったときの証拠にという思いもありますし、そうでなくても落ち着かない子供の診察時、録音できていると後で確認できて大変便利です。

このブログで紹介しているのでよろしければ見てみてください。

 

www.hijikimame.com

 

 

今後、手術前検査や手術を控えています。

また合間を見て、ここに治療記を追加していくつもりです。

【おしゃれな三輪スクーター】GLOBBER EVO COMFORT(グロッバー エヴォ・コンフォート)を買いました

先日、グロッバー エヴォ・コンフォートという乗り物を買いました。
2歳の娘に、少し早めのクリスマスプレゼント。

 

グロッバー エヴォ・コンフォートとは

 

グロッバー エヴォ・コンフォートは、1歳から、親が押してあげて乗ることができ、2歳頃からは、手押しレバー部分を外してキックスクーターとして、 もっと大きくなるとキックボードとして使用できる、ロングスパンで楽しめる乗り物です。

 

うちは、たまたまおもちゃ屋さんで見かけて、存在を知りました。

なんかカッコイー!というのが最初の感想。

使用中の今も、その印象は変わらずです。

 

グロッバー エヴォ・コンフォートを選択した理由

 

うちにはすでに、アンパンマンの手押し三輪車がありました。ですが、娘はあまり、三輪車を自分で漕ぐことには興味が無い様子。

ただ乗っかって、押してもらっているだけでは、そろそろ飽きてきたようでしたし、第一運動にもなりません。

よって、次のステップとして、ストライダーを買うことを検討していました。

ご存知の方も多いと思いますが、ストライダーとは、こういう乗り物です。

 

ベダルやブレーキがない自転車で、自転車に乗る一歩前のトレーニングとしても、効果が期待できるとのこと。

ただ...普通に走ってるだけでもよく転ぶような、どんくさい娘に、これを今買い与えることには怖さがありました。

自宅の周りは交通量の多い、狭い道ばかりなので、近所の公園までの道のりは、親が押していきたいなと思ったり。

そんなときに、手押し三輪車でもあり、ストライダー的な使い方もでき、その後の活用まで可能なグロッバー エヴォ・コンフォートを見て、 これならどんくさい娘のペースに合わせて、またシーンによって変化させて遊ばせられるかなと。

こういう理由で、選択したのでした。

 

グロッバー エヴォ・コンフォート組立

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コンパクトな箱に入っています

私は、改めて店舗に購入しに行く時間が無かったのでネットで買いましたが、店舗で買って電車で持ち帰れる程度の重量と大きさです。(4キロぐらい)

 

パーツは大きく分けて4つ。バラバラの状態で箱に入っています。

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小汚い床ですみません…

組立には六角レンチを使う箇所がありますが、確かシートを固定する際の一カ所(ネジ2本)だけだったと思います。 あとはパーツ同士をカチっとはめ込んだり、付属のダイヤルを締めたりするだけで出来上がります。

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付属品もシンプル(組み立て用の六角レンチもついています)

このようにシートを固定します。

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二か所のネジを六角レンチで締めます

このときに、少々まごつきました。

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左右両側から締める

写真は一見してわかりづらいですが、左右から別の六角レンチをそれぞれ使い、同時に締めています。

私の取説の読み方がおかしいのか、両側から締める必要があることがすぐにはわからなくて、片側だけクルクルやっていても空回りするし、どうやって締めるんだ??としばし手が止まりました。

いつものことですが、娘にさんざん邪魔されながら、ろくに説明書や付属品を確認せずに組み立てるので、かえって回り道することが多いです。。

今回も例によって、「もしや、六角レンチが二つ要るのか?ひとつ足りないじゃん!」などと憤慨しながら、自宅にある自転車用のアーレンキーを出してきて写真のように締めました。

後で改めて確認すると、ちゃんと付属品の中に二つのレンチが入っていたという・・・ごめんね怒って(笑) 上の付属品の写真に二つ入っているんですが、ぱっと見わかりづらくないですかね…(モゴモゴ)

 

多少まごついたのは上記部分ぐらいで、あとはさくさくと進んで完成。 

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じゃーん

所要時間は約5分でした。

うちの狭いマンションの玄関でも、さほど空間を圧迫することなくおさまっています。

ただ、うちの場合は、このまま置いておくのは邪魔ですね。

広めの戸建ての玄関であれば、端っこに常駐させることもできそうです。

 

グロッバー エヴォ・コンフォートを使ってみた


乗せてみての感想ですが、なかなか良かったです。

すでに持っていた三輪車と比較しつつ、いくつか感じたことを書きます。

ちなみに、まだファーストスクーターとしての利用(親が押して乗せる方法)しか試していないため、その方法に限った感想になります。

 

走行性good!

すごく静かでなめらかです。タイヤの材質と、全体的な作りのおかげでしょうか。アンパンマン三輪車よりもずっとなめらかに走ります。 音もほとんどしない。

 

安定性は普通

ここでいう安定性とは、子どもを乗せて押したときに危なくないかどうかという意味です。(まだ自分で漕いで走ってはいないため)

特に危なさは感じませんでした。

ただ、さらに1年前だとどうかなぁ…。適応年齢は12ヵ月からとなっていますが、1歳になったばかりでは、ふらつかないか心配かも。

アンパンマン三輪車だと、シートを含め全体にもっと幅広な印象で、小さい子用にガードもついています。

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黄色い部分がガード

対して、グロッバー エヴォ・コンフォートは、全体に細身ですし、もちろんガードもですが、背もたれすらも無いです。

親が押してあげるスタイルで使用するだけの場合でも、道路の凹凸などでグラついた際、身体をしっかり立て直すだけの筋力やバランス感覚が身に着いた頃からの使用がいいのかなと、個人的には思いました。

 
デザイン性good!(ただし親にとって)

デザインはいうまでもなく、大変スタイリッシュです。

ただし「親目線では」という前提つき。子供にとってどうかは謎です。

少なくともうちの娘は、アンパンマン三輪車を見たときほどリアクションはしてくれませんでした(笑)

 

方向転換は慣れが必要

グロッバー エヴォ・コンフォートは、ハンドルではなく、体重移動による方向転換をします。
購入前に、そのことは把握していたのですが、いまいちどんなやり方なのかイメージできていませんでした。

実際にやってみると、読んで字のごとくでした。

左方向に曲がりたければ、全体を左に倒す、右ならば右に倒す。

親がレバーを持っている場合は、レバーを傾ければOKです。

はじめのうちは、アンパンマン三輪車のハンドルさばきに慣れているためか、時々間違えながらぎこちなく走らせましたが、 10分もすれば難なくできるようになりました。

ただし、子どもが自分で乗るときにこれがスムーズにできるかどうかは…少なくともしばらく練習は必要かなと思いました。

あと、90度曲がりたい場合などは、車体後部を持ち上げて、前輪部分を地面に付けた状態で方向転換します。

持ち上げるといっても、テコの原理なのか?軽々上がるので、力の無い人でも問題ないと思います。 


足を置く場所は狭い

ネットのレビューでもよく見るのですが、車体が全体に細く、足を置く部分も狭いです。ただし、フットレスト(取り外し可能)がついているので、 子どもでも、ここに足を置くんだなというのは直感的にわかりやすいと思います。

狭いと言うなら、三輪車のペダルのほうがもしかしたら狭いかもしれませんし、こんなもんで特に問題ないかもと感じました。

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この部分

フットレストから前輪までの距離が短いため、靴が擦れて穴が開いた」などのレビューも見られましたが、うちの場合は、最初のうち少し擦れていても、「お靴、気を付けてね~」と言っておけば、自分でつま先を外側に開く形で乗るなどして、うまく避けていました。

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この写真はかなりギリギリですね

それぐらいの知恵が回るよりも前の年齢だと、足の置き方に少々注意が必要かもしれません。

 

光るタイヤがおすすめ!

グロッバー エヴォ・コンフォートには微妙に違うバージョンがあって、私が買ったものは、標準で装備されているタイヤ(前輪)がピカピカと発光するタイプです。

日本ではトイザらスだけで扱っているらしく、確かにネットでもトイザらスの店舗でしか扱いがありませんでした。

最初は光っても光らなくてもどっちでもいいかな…と思っていたのですが、安全面でもメリットがあるのではと思い直し、光る方を買いました。(値段はたしかどっちも同じ)

 

結果は狙い通り。

 

今は冬場で、外で遊ばせているとあっという間に暗くなってしまうのですが、多少薄暗くなっても、七色にピカピカしてくれるタイヤが、 通行人の視線をくぎづけにしています(笑)

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写真では少し光が強調されていますがだいたいこんな感じ

そしてこれ、回転により発電して光るらしく、電池交換や充電は不要なんですよ。これはちょっと嬉しくないですか??

もちろん発電機構も経年劣化するでしょうから、交換は必要なはずですが、おそらく年単位で継続して使えるはず。 

この機能は個人的にかなりお気に入りです。

気休めだとしても、防犯・安全面でgoodだと思います。

子どもはというと…光ることに、さほど興味を持っていませんでしたが(笑)

 

ちなみに、ハンドル部分にも、光るパーツが付いています。

カチカチと数回押すことで、キラキラ光る以外にも、クラクションのような音が出ます。

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こちらの光るパーツは充電が必要

この機能は今のところ、あっても無くてもさほど変わらない気がします。クラクション音でなく、音楽が鳴るほうが良かったかも。

2歳児が押すには少々強めのクリックが必要なこともあり、今のところ娘も積極的に使ってはいません。

 

 

総合的に見て及第点です

 

いまのところ、手押し三輪車と同じ使い方しかしていませんので、製品の良し悪しを正しく評価できません。 

それを前提にですが、現時点の評価としては、なかなかいい乗り物だと思います。

見た目のおしゃれさが際立ちますが、機能性としっかり両立しているところがすごいなと思います。

またスリムな本体、コンパクトな車輪なので、収納スペースも、三輪車よりは気持ち少なく済みます。

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マンションの狭いトランクルームでも余裕あり。(奥は三輪車)

また、手押し用のレバーを外して(ワンタッチで外れます)、自転車のカゴに乗りました。公園まで自転車に乗せて運び、遊ばせるときに便利です。

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アンパンマン三輪車はとても乗りません


 

 

子どもが自分で漕いで遊ぶ段階になれば、走行性などの機能面がますます生きてくるのではないかなと、今から期待しています。

成長に合わせて、記事を更新して感想をお届けできるようにしたいと思っています。

 

ちなみにですが、現在約2歳半、身長86センチ程度の娘で、足はある程度地面につきますので、自分で漕ぐための身体的な要件は満たしていると思います。

同じぐらいの歳ではあれば、もっとアグレッシブなお子様なら、十分キックスクーターとして活用できると思います。

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サイズ感はこんな感じです(親・183センチ、子ども・86センチ)

 

後日談・3歳でキックボード仕様に変更

 

娘が3歳を過ぎた頃、キックボードに変更してみましたので、追記します。

 

グロッバー エヴォ・コンフォートは、成長に合わせて三段階に形を変更できます。


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娘は、キックスクーターとしてはうまく使えず、最近まで親が押して使ってました。

これじゃ運動にもならないしってことで、最終形態のキックボードに変更。

取説がどっかいってしまい、適当に触りましたが、めっちゃ簡単でした。(たぶん合ってるはず…)


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本体から、サドル部分を外します。


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次にフットレストを外し、


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ハンドルとなる、かつての手押し棒部分を差し込む。

 

フットレストを外した跡は、そのままだと穴が開いたままなので、最初に保管しておいた部品でふさぐ。


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これでキックボード完成です。



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こちらが外した部品たち。f:id:hijikimamek:20190922221931j:image

 

 

娘は保育園で同様のものを経験済みだったようで、特に教えなくてもすぐ遊んでいました。キックスクーターはできなかったのに…

こういうのもその子その子の個性によるんですかね。

 

キックスクーター時代、親が手押し棒でうまく方向転換してましたが、キックボードになると子どもが自分で舵を切らないといけません。

キックボードに変えたばかりの今は、まっすぐ進むので精一杯ですが、いずれできるようになるのかな。

しばらくこれで遊んでもらって、またご報告したいと思います。


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